ファミレスで1人なのにパフェを3つ頼んだ女性→店員さんが去り際にかけた一言に、私まで泣きそうに

コラム

去り際の一言と、空いた2つの席

「おかえりなさい」

店員さんはそれだけ言うと、軽く頭を下げて厨房のほうへ戻っていきました。

しばらくうつむいたままだった女性は、やがて2つのパフェを向かいの空いた席の前へそっと滑らせ、スマホで写真を撮りました。何度か画面をタップし、しばらく画面を見つめてからスマホを置くと、グラスを1つずつ自分の前へ。いちご、チョコ、抹茶。順番に一口ずつ、ゆっくりと。

おかえりなさい、という言葉が頭の中で繰り返されていました。何かを乗り越えて、やっとここへ来られた人なのかもしれない。並ぶはずだった誰かとは、しばらく会えていないのかもしれない。何も知らないくせに、想像ばかりが先へ進んでしまって。気づけばドリアの皿の縁がぼやけていて、慌てておしぼりを目元に当てていました。

そして...

ドリアを食べ終えても、すぐに席を立つ気にはなれませんでした。テーブルのタブレットを手に取り、メニューの最後のページを開きました。この店でパフェを頼むのは、初めてのことでした。

運ばれてきたいちごのパフェを前にしたとき、隣の女性がこちらを見て、小さく笑って会釈をしてくれました。私もつられて頭を下げました。

向かいの空いた2つの席は、誰のためのものだったのか。あの「おかえりなさい」は、あの女性の何に向けられた言葉だったのでしょう。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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