
「俺が浮気しても文句言うな」と妹の前で言った彼→彼が誘っていた相手の正体を知った日
コラム
少しも慌てない妹
私に気づいた妹は、少しも慌てずに手を振りました。
「お姉ちゃん、こっち」
青ざめたのは、彼のほうです。
妹は自分の隣の椅子を引いて、私を座らせました。
「違うんだ、これは」
彼が身を乗り出しても、妹は表情を変えません。
その横顔は、鍋の席で彼を見ていたときとよく似ていました。
テーブルの上には、妹のスマホが画面を伏せて置かれていました。
彼のコーヒーは、ほとんど減っていないように見えます。
そして...
妹は伏せたスマホに指を置いたまま、私の顔を見ました。
「全部見せるから、最後まで聞いて」
彼は口を開きかけて、また閉じました。
妹が画面を表にすると、並んでいたのは彼が妹に送ったメッセージでした。
2人きりで出かけようという誘いも、そこにありました。
私はバッグを膝に置いたまま、最後まで画面から目を離しませんでした。
彼を責める言葉は、不思議と1つも出てきません。
画面を見ている間に、この人とはもう終わりにしようと決めていたからです。
それにしても、妹はなぜ彼と2人で会っていたのか。
あの鍋の席で妹が箸を置いたのは、いったい何のためだったのでしょうか。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)































