
「ねえ、最近私の話、つまんない?」と聞いた私に、上の空の親友が改札で言いかけたこと
コラム
言いかけた続きを待ちながら
「やっぱり今度でいい」
そう言うと、親友はICカードを改札にかざし、振り返らずにホームへ向かっていきました。私はその背中が見えなくなるまで、改札の前にいたと思います。
帰りの電車で、スマホの写真をさかのぼってみました。去年の同じ季節に撮った、2人とも口を開けて笑っている1枚。
いつから、私ばかりが話していたのだろう。企画の話も職場の愚痴も、親友はずっと付き合わされていたのかもしれない。
数日後、親友からメッセージが届きました。
「次会うとき、ちょっと話したいことがある」
「わかった」と返したあと、そのまま画面を閉じました。
そして...
次に会う場所は、いつものカフェに決まりました。
当日、親友は席に着くと、この2カ月のことを順番に話してくれました。最後まで聞いた私は、ストローを長い間回していました。
いくつか言葉を返してから、思っていたことを口にしました。
「ずっと、私の話がつまんないのかと思ってた」
そう伝えると、親友は謝ってくれました。私が笑って、企画の話を最初から聞いてほしいと頼むと、親友はスマホをバッグにしまって聞いてくれました。
ただ、1つだけ分からないことがあります。あの改札の前で、親友はなぜ「やっぱり今度でいい」と言ったのでしょうか。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)































