
「家にいるだけの女」と言った夫→数日後、駅の改札前で「どこ行ってたんだよ」
コラム
改札前で聞かれたこと
「どこ行ってたんだよ」
かすれた声でした。改札を出ていく人たちが、ちらちらとこちらを見ていきます。
「試験を受けてた。スマホ、電源切ったままで」
夫は何か言いかけて、口を閉じました。それから、私の鞄を黙って受け取ります。
家までの道で、夫は一度も振り返りませんでした。玄関を開けると、干したままだった洗濯物が取り込まれていました。ソファの上に、たたみ方の分からない人が積んだような山ができています。
夫はその山から目をそらすようにして、洗面所へ入っていったのです。
そして...
その日、夫はほとんど話さないまま、先に寝てしまいました。洗濯物の山を1枚ずつたたみ直しながら、改札で聞いたかすれた声を思い出していました。窓の外から、雨の音が聞こえはじめていたのです。
家にいるだけの女と言った人が、家にいなかった私を、なぜあれほど息を切らして探していたのでしょうか。
(30代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)






























