
「お母さんってほんとケチだよね」と言う娘に、20年近く保険のことを話さなかった私の理由
ライフスタイル
ふたが差し込まれていない封筒
パートから帰ると、娘の部屋のドアの隙間から明かりが漏れていました。
「電気、つけっぱなしよ」
「うん、ごめん。消すね」
娘の返事はそれだけで、いつもなら返ってくる「今消そうと思ってた」がありません。思わず娘の顔を見てしまい、何も言わずにキッチンへ向かいました。冷蔵庫を開けながら考えていたのは、テレビ台の引き出しのことです。
娘がお風呂に入っている間に、右の引き出しを開けました。印鑑ケースの下の封筒は、ふたが差し込まれないまま入っていました。いつも必ず差し込んでおくふたです。
そして...
封筒を手に取ったまま、しばらく迷いました。満期まではあと2年ほど。20年近く黙ってきたことを今のうちに話すべきか、知らないふりを続けるべきか。
結局、ふたを差し込み直して、引き出しを閉めました。
娘から何か聞かれたら、そのときは私が通帳を渡された日のことから話すつもりです。あの日のみ込んだ「あなたのために」も、そのときに伝えます。テレビ台の右の引き出しは、今もそのままにしてあります。
(50代女性・パート)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)































